1-5 標準化
生活していく中で、誰もが共通に理解できる単位がないと、生活は全く成り立たなくなってしまいます。共通する単位にすることを標準化といいます。①国際・国・業界・社内の各段階の標準化が果たす役割
☆国際的な標準化
国際的な標準化事業を行っている母体としてISOがあります。製品やサービスの国際交流を容易にし、知的、科学的、技術的及び経済的活動分野における
国際間の協力を発展させる役割があります。
☆国内の標準化
国内の標準化はJIS(工業標準化法)やJAS(農林物産系の法律)などとして法律で標準化を進めています。JISは科学的根拠と民主的な手続き、科学的管理方法に基づき、生産や品質を保証します。
JASは農林物資の規格化や品質表示の適正化を整備します。
こうすることで、国内の経済活動促進はもちろんのこと、ISOに基づくことで貿易促進としての機能も持ちます。
☆業界内の標準化
ジュエリー業界にはCIBJO(シブジョ)という国際組織があります。国内には一般社団法人日本ジュエリー協会(JJA)があります。
こちらも、生産や品質の保証をすることで経済活動の促進や貿易促進としての機能をもちます。
☆社内の標準化
国際・国内・業界内の標準化をベースとして標準化を進めることで、職場の合理化につながり、国際競争力も強くできる効果が期待できます。②標準化の意義
☆経済活動に資する機能
a.相互理解または情報共有ができる例えば、カラット、カラー、クラリティ、カットなど品質に対する呼称を統一することで、共通の認識が得られます。
b.互換性が確保できる
例えば、指輪サイズの番号によって、必要なサイズの指輪を制作あるいは購入することができます。
c.消費者利益が確保できる
例えば、消費者が品質の検査ができなくとも、グレーティングレポート内容が標準化されることで、
良品であると安心して購入できます。
d.新技術が普及できる
例えば、宝石のカットや研磨技術を標準化することで類似の技術開発の無用の重複を避け、
新たな技術開発促進が図れます。
☆貿易促進としての機能
例えば、ジュエリー業界は原材料のほとんどを輸入に頼っていますが、輸入する物質の品質やテストする基準が統一されていれば、
安心して購入することができ、時間やコストを短縮することができます。
③国際標準化が世界規模で進められている理由
標準化の内容によっては、自国の産業にとって優位となることがあるため、戦略的に標準化政策をうちだす必要があり、
国際的な標準化政策への対応と強調について各国積極的かつ真剣に対処しているため。
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